【48点】GANTZ

※作品紹介

地下鉄のホームで撥ねられ死んだはずの玄野、加藤は謎のマンションの一室に一瞬にして転送される。そこに置かれた得体の知れない黒い球の指令により、ねぎ 星人の暗殺を命じられた玄野らは、状況を把握できないままねぎ星人の元へと転送される。マンションにいた仲間によってねぎ星人は殺されるが、新たなねぎ星人が現れ...

著者  奥浩哉
掲載誌 週刊ヤングジャンプ

※感想

ガンツは漫画をあまり読まない一般層への知名度は低いが、青年向け「ジャンプ」に連載している超人気漫画である。パターンにハマらないとストーリー展開と、実写と漫画を融合したかのようなハイパーリアル感のある絵が特徴だ。リアルリティのある会話シーンも評価は高い。

基本的には現実世界を舞台にしたアクションバトルものである。一見アリガチな設定を基に「ありそうで無かった感」の強い描写が展開されていく。

124話「新宿大虐殺」では銃の乱射で次々と人間が殺されていく。あまりにも「ありそうな」話。やれば誰だってできるだろう。どうして起きないのか不思議なくらいだ。

こうしたリアリティが全体に渡っているというワケだ。

まず、主人公達はガンツチームとされて特殊なスーツを着て、敵である「星人」を倒そうとする。ところがここで他の漫画ではありえない事態が発生する。

なんとグズグズいってスーツを着てくれないのだ。

挙げ句の果てには、これから戦いに行くというのに、

「この会」などとサークルか何かの主催なのかと疑われる始末。

敵陣に来たあとも、わかってない人が自宅へ帰ろうとしてしまう。

とんでもない話なのだが、やっぱり「ありそう」である。

さて、ガンツはエンターテイメント志向の強い漫画ではあるものの、ある種のテーマ性も見え隠れする。「人は偽善者に過ぎないのか?」という問題だ。

戦闘に行く際にも、かなり「人間」的なシーンがある。

人を助けようとする人と、見捨てる人。

戦闘を楽しむ人。
このあと虐殺シーンになって「どこの国でもやってることだよ」のセリフが入る。

まわりの一般人も同じだ。
戦闘が起きてる時でも「ありそう」な会話をしている。

真剣に悲しむというワケでもなく、わいわい騒いでしまうのだ。

極めつけはこれだ。

敵の死骸を携帯電話の写真機能で撮る人。

このように、ガンツはストーリー・絵・会話・テーマらが徹底的に「リアル」に作られている。そこには漫画のお約束毎といった非現実さは一切ない。

連載は継続中だ。偽善者問題は決着が着いてない。

一部に主人公が自助努力せずにモテるシーンがあったりする。これは減点とする。アニメ版もあるが完成度は最悪であり見る価値はない。

ガンツは個人的にはかの名作「寄生獣」を超える可能性すらあると思っているのだが、どうだろうか。

とにかく、お薦めである。

点数:48点